富士山が世界遺産に選ばれたわけ
〜 信仰と芸術と構成資産 〜

2013年6月、富士山が世界文化遺産に登録されました。
富士山の世界遺産登録は、富士山という自然の営みに宗教性、芸術性を見出してきた日本人の自然観や文化観が国際的に認められたからであり画期的なことでした。

古の人々にとって、高くて美しい富士山は、噴火や溶岩流出を繰り返す恐ろしくも神秘的な山でした。
古来、日本人は噴火を繰り返す富士山を神が宿る山として畏れ、 『遙拝』 の対象として敬いました。
噴火活動が沈静化する平安時代後期以降、富士山は 『修験道』 の道場として、次第に 『登拝』 する山へと変化していきます。
また、富士山は、その雄大で美しい姿から芸術面でも多くの人々にインスピレーションを与えてきました。
人と自然が信仰や芸術を通して共生する姿は、富士山が持つ大きな特徴の一つです。

『信仰の対象であり、芸術創作の源泉である』。

この見えない価値こそが、富士山を世界文化遺産に導いたのです。