世界遺産(せかいいさん)とは、世界中(せかいじゅう)の人たちの宝物(たからもの)として守(まも)っていく必要(ひつよう)のある貴重(きちょう)な文化財(ぶんかざい)(=文化遺産(ぶんかいさん))や自然(しぜん)(=自然遺産(しぜんいさん))のことです。
世界遺産(せかいいさん)として登録(とうろく)されるためには、その遺産(いさん)の価値(かち)が認(みと)められること、将来(しょうらい)にわたって守(まも)っていく仕組(しく)みが整(ととの)っていることなど、いくつかの条件(じょうけん)があり、厳(きび)しい審査(しんさ)を受けなければなりません。
そして世界遺産(せかいいさん)として登録(とうろく)されると、その国や地域(ちいき)は、全世界(ぜんせかい)の代表(だいひょう)して、その遺産(いさん)を未来(みらい)に向(む)けて大切(たいせつ)に守(まも)っていくことが求(もと)められます。
世界遺産(せかいいさん)にはどんな種類(しゅるい)があるの?
文化遺産(ぶんかいさん)

記念物や建物(たてもの)、遺跡(いせき)などです。エジプトにあるクフ王のピラミッドは、今から約(やく)4500年前に作られたもので、高さ135m、底辺(ていへん)の1辺が230mで、約230万個(こ)の石が使用されています。
自然遺産(しぜんいさん)

特徴(とくちょう)的な地形や美しい風景(ふうけい)、貴重な動植物の生息地(せいそくち)などです。
アメリカ合衆国(がっしゅうこく)にあるグランドキャニオン国立公園は、長い年月をかけてできた深い谷が約450kmにわたって続いています。谷底の一番古い地層(ちそう)は、約20億年前のものです。
複合遺産(ふくごういさん)

文化遺産と自然遺産の両方の価値があるものです。
オーストラリアにあるウルル-カタ・ジュタ国立公園には、高さ348m、周囲(しゅうい)9.4kmの世界最大級の一枚岩があります。また、ここは、先住民にとって神聖(しんせい)な場所で、岩に絵を書き、洞窟(どうくつ)で儀式(ぎしき)を行ってきました。
世界遺産(せかいいさん)に登録(とうろく)されるためにはどうすればいいの?
国が世界遺産にしたいものを決める
【世界遺産(文化遺産)候補(こうほ) として認(みと)められる】
富士山は、2007年に世界遺産(文化遺産)候補として認められました

国が世界遺産にするようユネスコに推薦(すいせん)する (※)
富士山は2012年にユネスコに推薦されました

ユネスコが世界遺産(せかいいさん)に登録するかどうか決める
富士山は2013年に世界遺産(文化遺産)に登録されました
※ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)とは
世界中の国が教育、科学、文化をつうじた協力をしている国際連合の専門機関
韮山反射炉(にらやまはんしゃろ)の
世界遺産登録(せかいいさんとうろく)を応援(おうえん)しよう!

静岡県(しずおかけん)の伊豆(いず)の国市(くにし)にある韮山反射炉(にらやまはんしゃろ)は、「九州・山口(きゅうしゅう・やまぐち)の近代化産業遺産群(きんだいかさんぎょういさんぐん)」の構成資産(こうせいしさん)の1つとして、世界遺産登録(せかいいさんとうろく)を目指(めざ)しています。
韮山反射炉(にらやまはんしゃろ)は、世界中(せかいじゅう)で造(つく)られた反射炉(はんしゃろ)※のうち、もっとも完全(かんぜん)な形(かたち)で残(のこ)っており、また、幕末(ばくまつ)に西洋技術(せいようぎじゅつ)が日本国内にどのように伝(つた)わり・発展(はってん)していったのかを証明(しょうめい)するものとして、大変(たいへん)貴重(きちょう)です。
※反射炉(はんしゃろ)…金属(きんぞく)を溶(と)かして大砲(たいほう)を作るための炉(ろ)
2015年の7月ごろには、韮山反射炉(にらやまはんしゃろ)が世界遺産(せかいいさん)に登録(とうろく)されるかどうかが決(き)まります。韮山反射炉(にらやまはんしゃろ)の世界遺産登録(せかいいさんとうろく)を応援(おうえん)してください!