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富士山が世界遺産に選ばれたわけ

絵画に見る富士山 / 富士山ビューポイント

富士山をテーマにした作品が増えてくると、季節や時間を変えて描こうという動きが起こります。江戸時代には、富士山を眺める、そして、描く場所が急増し、新しい視点(ビューポイント)の富士山が発見されました。

代表的な作品をご紹介します。(クリックすると詳細をご覧いただけます)

  • 1. 伊豆三津長浜より富嶽を望む図
    狩野派 筆
    室町〜江戸時代(16〜17世紀)
  • 2. 清見潟富士図
    横山華山 筆
    文政二年(1819年)
  • 3. 長沼村富士眺望図
    司馬江漢 筆
    文化年間(1804〜1818年)
  • 伊豆三津長浜より富嶽を望む図

    狩野派 筆 / 室町〜江戸時代(16〜17世紀)

    伊豆の葛城山からの眺望を参考にしたと思われる、駿河湾に面した内浦湾から富士山を臨んだ風景を描いています。現沼津市の海沿いを忠実に描き込んでいて、一見すると絵地図のようです。よく描かれる富士山の構図とは異なり、なぜここからの風景を選んだのかにも興味が引かれます。

    • 静岡県立美術館 蔵

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  • 清見潟富士図

    横山華山 筆 / 文政二年(1819年)

    文政二年(1819年)に、東海道を江戸に向かっていた華山が、清見寺あたりの月夜の風景に刺激を受け、描いた作品と思われます。水平線から登りはじめる満月の光が海をやさしく輝かせ、富士山をかすかに照らしている空気感が素晴らしい。繊細な光を表現するために、墨が有効につかわれています。

    • 静岡県立美術館 蔵

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  • 長沼村富士眺望図

    司馬江漢 筆 / 文化年間(1804〜1818年)

    現在の静岡市葵区長沼付近からの眺望を写した作品で、当時の富士山の見え方が興味深い。江漢が富士山を描くときには、ほとんどの場合すそ野に霞がかかっているように表現しています。富士山の存在をアピールしながら距離感を出すための遠近法であり、その霊性を表しているのかもしれません。

    • 静岡県立美術館 蔵

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